心臓と血管の病気

心筋梗塞

心筋梗塞は、冠動脈の血管が閉塞して心筋細胞が死滅し腐ってしまう病気です

発作が起こるのは冠動脈の閉塞によって心臓の一部への血液供給が大幅に減少したり途絶えたときです。
このような状態が2~3分以上続くと心臓の組織が壊死します。

冠動脈を詰まらせる原因として最も多いのが血栓(血液のかたまり)です。
冠動脈はすでに「アテローム」というもろい粥状の物質によって部分的に狭くなっていることが多く、アテロームが破裂したりちぎれたりすると、動脈はさらに狭くなって血栓が詰まりやすくなります。
破裂したアテロームは血流を減少させるだけでなく、血小板の粘着性を高める物質を放出するため、血液はさらに固まりやすくなります。
この血栓が血管を完全にふさいでしまうと、その先の心臓の筋肉には酸素が届かず細胞が死んでしまいます。
これが心筋梗塞です。
いったん死んでしまった部分の心筋は元には戻りません。

突然死をまねくこともある怖い病気

心不全、ショックやある種の不整脈などを伴うと致死的となります。
死亡率は40%、そのうち70%は発作から1~2時間で亡くなる緊急を要する病態です。
日本人の病気別死亡順位の第2位は心臓病ですが、その中でも心筋梗塞によるものが最も多くを占めています。

 

症状

心筋梗塞の発作を起こした人の3人に2人は、発症する数日あるいは数週間前に、間欠的な胸痛、息切れ、疲労感がみられます。
痛みはより頻繁に起きるようになり、運動量をいくら減らしても起こるようになります。
最も特徴的な症状は、胸の中央から背中、あご、左腕に広がる痛みです。 痛みが、これらの1ヶ所以上で起こっているのに、胸には起こらないこともあります。
心筋梗塞の発作の痛みは狭心症の痛みと似ていますが、より激しく長く続き、一般には数十分から数時間に及び、冷や汗が出て、顔面蒼白となります。

心筋梗塞の発作を起こした人の約3分の1は、胸痛の無い人がいます。
このような患者は、女性、有色人種、75歳以上の人、心不全や糖尿病のある人、脳卒中を起こしたことのある人に多くみられます。

 

原因

心筋梗塞の主な原因は動脈硬化です。
動脈硬化は加齢とともに起こりますが、偏った食生活や運動不足などが長い間続くと、血管内に「アテローム」という もろい粥状の物質が沈着しやすくなり、血管の内腔を狭くしたり、動脈硬化を促進します。
また、動脈硬化が進むと、アテロームの表面を覆っている膜が破れ、そこに血液成分が固まり、血栓を形成します。 この血栓が大きくなり、心臓の血管を完全に塞ぐと、心筋梗塞が起こります。

動脈硬化を促進する危険因子には、心臓に余計な負担をかける「高血圧」、 血液中の余分な脂質が変性してアテロームの形成につながる「高脂血症」、 細い動脈の動脈硬化を促進したり、血液が詰まりやすくなる「糖尿病」のほか、肥満や運動不足、腎不全などがあります。

また、男性は女性よりもリスクが高く、さらに、加齢とともにリスクが高くなります。 生まれつきコレステロール値が高い人や、動脈硬化が進みやすい遺伝子をもつ人もいます。 その他、狭心症発作の経験のある人、糖尿病、痛風などの病気を持っている人に起こりやすい。

 

対策

高血圧や糖尿病になると、血管壁が傷つくため、動脈硬化を引き起こしやすくります。
生活習慣や食習慣を見直し、肥満を防ぎ、規則正しい生活を送ることが大切です。
規則正しい食習慣は、肥満の予防につながり、食事を抜くと、つい食べ過ぎてしまうだけでなく、 体が活動に必要なエネルギーをできるだけ蓄積しようとするので、結果として太りやすくなります。
塩分をとり過ぎると、高血圧を招き、肉や卵などのコレステロールの多い食生活は動脈硬化を招きます。 塩分を控えるとともに、コレステロールの吸収を妨げ、蓄積を防ぐ野菜や海藻類など、繊維質の多い食品をとるようにしましょう。

急激な運動は心臓に負担がかかるため危険ですが、適度な運動を行うと、 「血圧が下がる、高脂血症や動脈硬化を防ぐ、ストレス解消になる」などの効果があります。