睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS サス)の主な合併症

本来、睡眠は頭と体を休ませるためのものです。
眠っていても呼吸が止まると、体全体の酸素が足りなくなります。 そうなると、心臓は起きているとき以上に一生懸命頑張るので、血圧も脈拍も上がります。
こうした状態を放置しておくと、高血圧から動脈硬化を引き起こします。

このように、SAS(サス)患者には循環器疾患や、生活習慣病が効率に合併します。
SAS(サス)患者は、肥満、非肥満にかかわらず糖尿病、耐糖能異常を合併することが多く、糖代謝異常の発生にかかわる可能性があります。
SAS(サス)患者では、死亡率が2倍近く上昇していることが確認されました。
多くの方たちが、SAS(サス)の合併症で命を落としています。

 

健常人と比較した合併症併発率・リスク

糖尿病
耐糖能異常、糖・脂質代謝異常
1.5倍
高血圧 2倍(健常より)
虚血性心疾患 3倍(健常より)
脳血管疾患 4倍(健常より)
居眠りによる交通事故
仕事上のトラブルのリスク
7倍(健常より)
8年後の生存率 63%
生活の質(QOL)の低下

 

下図は、治療中の患者群と無治療の患者群の生存率を示したものです。
無治療のままSAS(サス)を放置した患者群は、SASを治療している患者群に対して8年後の生存率は
63%にまで低下するといわれています。

治療中の患者群と無治療の患者群の生存率

SAS(サス)の重症度

1時間当たりの無呼吸および低呼吸の回数をApnea Hypopnea Index(AHI)といいます。
SASの重症度の指標としてAHIがしばしば用いられます。

正常 <5
軽症 5≦、<15
中等症 15≦、<30
重症 30≦