睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群(SAS サス)の治療

無治療のままSAS(サス)を放置した患者群は、SASを治療している患者群に対して8年後の生存率は
63%にまで低下するといわれています。
治療中の患者群と無治療の患者群の生存率
上図は、治療中の患者群と無治療の患者群の生存率を示したものです。

 

閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS サス)の治療
1. CPAP(持続陽圧呼吸法)シーパップ装置による治療
2. 口腔内装置による治療
3. 手術による治療
4. 生活習慣の改善

 

1. CPAP(持続陽圧呼吸法装置)による治療

CPAP(シーパップ)療法とは、CPAP(シーパップ)装置からホース、マスクを介して、 処方された空気を気道へ送り、常に圧力をかけて空気の通り道が塞がれないようにします。
CPAP(シーパップ)療法を適切に行うことで、睡眠中の無呼吸やいびきが減少します。 また、CPAP(シーパップ)療法による降圧(血圧を下げる)効果の報告もあります。

CPAP
CPAP(シーパップ)治療時の気道の様子
cpap治療

 

CPAP(シーパップ)療法は、検査を行い一定の基準を満たせば健康保険の適用になります。
その場合には、定期的(月1回)な外来受診が必須となります。
外来時に主治医と相談しながら、より良くCPAP(シーパップ)を継続していただくことが重要です。

【このページのトップへ▲】

2. 口腔内装置による治療

口腔内装置とは、下あごを前方に固定して空気の通り道を開くようにするマウスピースを用います。
マウスピースをつけて寝ると気道が広がり、いびきや無呼吸が消失します。
口腔内装置の作成は、健康保険の適用になります。

口腔内装置による治療

【このページのトップへ▲】

3. 手術による治療

気道閉塞の原因がアデノイド(のどちんこの奥の鼻腔の突き当たりにある咽頭扁桃)肥大や、扁桃肥大などの場合には、手術によって 取り除くことがあります。また、鼻閉を起こす鼻疾患は、CPAP(シーパップ)や口腔内装置の治療を妨げるため手術が必要となることがあります。
手術による治療

【このページのトップへ▲】

4. 生活習慣の改善

生活習慣の改善のみでSAS(サス)を治すといったことは難しいですが、他の治療と組み合わせることによってSAS(サス)を軽減させることは可能です。

①減量

肥満が原因でSAS(サス)になっている場合には効果があります。

②横向きでの睡眠 少しでも重量の影響を受けないように、体を横向きにして寝ると症状が軽減する場合もあります。
③アルコールを控える アルコールは筋肉を緩める作用があるため、気道の閉塞が起こりやすくなります。 また、寝つきが良くなることもありますが、夜中に目が覚めたり、浅い睡眠を増やしてしまう作用もあります。

【このページのトップへ▲】